【5社比較】職業紹介責任者講習の受講料金額や開催場所・頻度の比較

教育
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医療法人は基本的には医業のみしか行えませんので、人材紹介事業(有料職業紹介事業)は行えません。ですが、MS法人として存在している株式会社ですと人材紹介業のような医業以外の事業を行うことができます。

MS法人とは、Medical Serviceの略で医業しか行えない医療法人に変わって、医療以外のサービスを行い医療法人とMS法人全体で見て節税メリットを出すためにある法人です。

この度、MS法人で有料職業紹介事業者の認可を得るべく、職業紹介責任者となるための職業紹介責任者講習を受講しましたのでまとめたいと思います。

有料職業紹介事業の認可に必要な要件

厚労省のWEBサイトに次のような記載があります。

認可基準(概要)
1 次の要件をすべて満たす財産的基礎があること。
 ① 資産(繰延資産及び営業権を除く)-負債≧500万円×事業所数
 ② 自己名義の現金・預金の額≧150万円 +(60万円×(事業所数―1))
2 職業紹介責任者が適正に選任されていること。
 ① 職業紹介責任者は、成年に達した後3年以上の職業経験を有する者であること。
 ② 職業紹介責任者講習を受講(許可更新の受講の日前5年以内の受講に限る)していること。
3 個人情報に関する次の措置が講じられていること。
 ① 個人情報適正管理規程を定めていること。
 ② 求職者等の個人情報を適正に管理するための措置が講じられていること。
4 事業所において、事業に使用し得る面積がおおむね20㎡以上あること又は、個室の設置、
パーテーション等での区分により、プライバシーを保護した対応が可能であること。
5 有料職業紹介事業を当該事業以外の会員の獲得、組織の拡大、宣伝等他の目的の手段として
使用しないこと。
6 業務運営規程を定めていること。
7 適法な手数料以外に職業紹介に関し、いかなる名目であっても金品を徴収しないこと。
8 徴収する手数料を明らかにした手数料表を有すること。
※ 同一事業所内で労働者派遣事業を行う場合
派遣労働者に係る個人情報と求職者に係る個人情報が別個に管理されること等事業運営
につき明確な区分がなされていること。
H29.7

とくに1,2,4については事前にしっかりと理解し準備しておかないと「そもそもこれじゃ開設できないよ」となるかと思います。1,2,4以外は規定等になりますので合わせていけば良いですね。

次に2について記していきます。

職業紹介責任者講習

前述の要件のうち、

2 職業紹介責任者が適正に選任されていること。
 ① 職業紹介責任者は、成年に達した後3年以上の職業経験を有する者であること。
 ② 職業紹介責任者講習を受講(許可更新の受講の日前5年以内の受講に限る)していること。

2 職業紹介責任者が適正に選任されていること。
 ① 職業紹介責任者は、成年に達した後3年以上の職業経験を有する者であること。
 ② 職業紹介責任者講習を受講(許可更新の受講の日前5年以内の受講に限る)していること。

とありますが、①は多くの場合クリアできると思います。②に関しては有資格者が居ない場合は職業紹介責任者講習を受講する必要があります。

職業紹介責任者講習を受講するためには厚生労働省が委託している講習実施事業者から受講する必要があります。

試しに「職業紹介責任者講習」などでgoogle検索すると、いくつか委託事業者が出てきますので好きなところを選べば良いのですが、事業者によって若干の差があります。次のものが大きな違いでしょう。

  • 金額
  • 実施講習数・頻度
  • オンラインの有無

全ての業者で受講したわけではないので言い切ることはできませんが、小さな差はさておき主にこの3つの差があると考えられます。なお、最も重要だと思われる「講習内容」に関してはどの事業者も一定の水準は満たしているものと考えられます。

上記3点の優先順位はそれぞれの方の判断で変わってくるとは思いますが、私個人が利用したケースでは、

講習数・頻度(早く受講したい)>オンライン>金額

でした。

職業紹介責任者講習 実施機関の比較料金表も含めて

私が比較した下記数か所について記していきたいと思います。

公益社団法人全国民営職業紹介事業協会(民紹協)

以下が特徴です。

  • 厚生労働省との緊密な連携、業務運営要領に準拠
  • 紹介業務に精通した講師による実践的な講義
  • 受講後フォロー
  • 受講証明書の即日交付

株式会社ウェルネット

以下が特徴です。

  • 年間講習開催数・開催地域 業界第1位(2022年度ウェルネット社調べ)
  • オンライン講座開催数 業界第1位(2022年度ウェルネット社調べ)
  • 実務フローチャートを記載したクリアファイルを進呈
  • 経験豊かな一流講師による講義

株式会社フィールドプランニング

私はこちらで受講させていただきました。

以下が特徴です。

  • オンライン受講申込ID・PWは好きなのを設定できる
  • オンライン受講申込は開催前営業日の11:59迄可
  • 8:00~18:00迄の10時間の間に受講を済ませればよい
  • AIによる顔認証

一般社団法人人材紹介事業協会

以下が特徴です。

  • ChatGPTに聞いたらここが出てきた
  • ホームページが見やすく必要な情報辿り着きやすい
  • 講習(実地もオンライン)がどれくらい開催されているかが一目でわかる

一般社団法人国際キャリア支援機構

以下が特徴です。

  • 人気講師による「事例・ケーススタディ」をまじえた実践的内容
  • 受講証明書は即日交付
  • 非会員で受講料最安クラス 税込み8,800円

金額(受講料)比較

会員か非会員かでも金額は変わるのですが次のような形となりました。

(税込み金額)新規新規継続継続
会員非会員会員非会員
公益社団法人全国民営職業紹介事業協会 8,800円 12,500円 
株式会社ウェルネット9,900円
株式会社フィールドプランニング11,000円
一般社団法人人材紹介事業協会8,800円12,500円8,200円 10,500円 
一般社団法人国際キャリア支援機構8,800円8,800円

会員・非会員の差はあるものの概ね8,800円~12,500円の間となっています。上記5社では実地とオンラインで金額差はありませんでした。

講師やテキストの違いはあると思いますが、どの事業者も厚労省の認定事業者ですし、同じ資格です。内容的にもそれほど高度ではなく、きちんと受講していればチェックテストは全く問題ない内容でしたので、私の個人的見解としては費用は安くても問題ないと思います。

講習数・受講場所・オンライン・頻度の比較

各事業者の講習の数の比較

リアル会場オンライン備考
公益社団法人全国民営職業紹介事業協会全国主要都市であわせて月5回程度月5回程度会場、曜日を様々振り分けている
株式会社ウェルネット東京:月3回程度
主要都市:月1-2回程度
地方都市:数か月に1回程度
月5回程度会場、曜日を様々振り分けている
株式会社フィールドプランニング新宿・大阪・名古屋・大阪で毎月1回開催月3-5回程度オンラインは毎週金曜日
一般社団法人人材紹介事業協会東京:月1-2回程度
主要都市:数か月に1回程度
月に1-2回程度リアル会場とオンラインの合計月4-5回程度の開催
一般社団法人国際キャリア支援機構東京:月1回程度月に2回程度オンラインがメイン

各社特色があり、場所や曜日をあえて様々振ったり、曜日が固定されるケース、オンラインがメインとなるケースなどあるので、1週間くらい前であればどこかで受講できるとは思われます。

私の場合はたまたまスケジュール上フィールドプランニングさんがうまく合いました。

株式会社フィールドプランニングの感想

私は株式会社フィールドプランニングで紹介責任者講習をオンライン受講しました。理由はまとまった時間がとれるのは平日は金曜日しかなかったこと、日曜にやりたくなかったこと、オンライン受講ができることでした。

申し込みをしようと思った週のその金曜で受講が出来ました。申し込みしたのは水曜でした。

(フィールドプランニングより掲載)

手順的には、ID登録申請→メールに登録URLが届く→・・・

という形なのですが、その後は、クレジットカード決済→講習選択→本人確認書類提出・・・

となるため、講習選択画面より前にクレジットカード決済するというのが感覚的に合わず少し混乱しました。商品を選んでからクレジットカード決済という手順が刷り込まれている人は??になりますが、頑張ってそのまま続けましょう。

私は特殊かもしれませんがスマホで申し込みを行いました。そのため、PC画面では表示されているのにスマホでは隠れてしまっているものがあるようで、「右上の・・・・」という説明に従っても、「右上にないやん」ってことになることも多々ありましたので、UIや説明の変更があるとユーザーは混乱しないなと思いました。

さて、肝心の講習ですが次のような感じでした。

  • 資料はDLできる
  • オンラインではAI(本当にAIなのかは不明ですが)が監視しているらしいのできちんと画面の方を向いておく必要がある
  • 厚労省の提供資料を組み合わせたものでほぼ文章ばかりの内容
  • 講師は社労士の先生で声も聞き取りやすく悪くはないが、ベースになっている資料が文章ばかりのため文章の音読が中心となっている
  • ワンポイントの時事的なネタなどは勉強になる
  • たまに重要ポイントを赤線で示してくれる
  • 全く労務の知識がない人には難しいかもしれない。そのため「先ほど明示した3点」とか言われてもどれを指しているのか分からないまま聞いていたりする
  • 単純に資格を取ることを目的とするのであれば必要十分な質と量
  • 内容はパート1-6の構成となっている。動画は4つある。動画はそれぞれ60分程度。動画1でパート1,2、動画2でパート3,4、動画3でパート5、動画4でパート6という構成。動画3と動画4は振り返り+データ資料関係、外国人の受入れ関係のような内容になっているので実質的に動画1と動画2でほぼすべての内容とっている。
    テキストはパート1,2と3,4と5,6でそれぞれ1つのPDFファイルとなり全部で3つのPDFファイルとなる。
  • 講習後に10問の確認テストが行われる。内容的には聞いていれば簡単、人事労務の仕事をしている人なら元の知識で完答できるかもしれません。
  • その後テストという名のレポートを提出して終了
  • 受講証明書は講習開催翌日から数えて4営業日後の朝からDLできます

受講の総評です。コロナにより講習のオンライン化やそのためのレポーティングや決済のシステム化に対応したのと思いますが、システムのUIや説明的には甘い部分があり、四苦八苦して作ったんだろうなという印象を受けました。

とはいっても、オンラインで丸一日受講をできるような仕組みや毎週金曜日にやっていただけること、8-10時の間から受講を開始すればよいという柔軟性はありがたいと思いました。

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