全て無料!直接採用をかなえるための無料採用ページ戦略

人材採用/労務
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病院やクリニック、介護施設などの医療福祉施設では他の業界よりも人員の確保が難しいと言われれています。他の業種と異なり、医療機関や介護施設には人員配置基準等もあるため、少ない人数で何とか現場を回すという強引な選択肢は選べません。そのため、急な退職などで人員補充の際にはスピードを重視し人材紹介会社などの高コスト採用に頼らざるを得なくなるケースが多くあります。

一般的に人材紹介会社を利用すると、採用した方の想定年収の20-40%程度を人材紹介会社に紹介手数料として支払わなければなりませんので、例えば年収が500万円の看護師スタッフを1人採用すると100万円~200万円のコストが発生するということになります。私自身、医療機関や介護施設の事務長として採用を多く行ってきましたが、このコストにはかなり悩まされておりました。小さな医院ではこの金額は簡単に支払えるものではありません。

人材紹介会社は人材紹介会社自体がインターネット上に採用サイトを持っており、そこから求職者を集め、その求職者を病院などに紹介をするような仕組みになっています。この記事では、人材紹介会社の採用サイトに載せてもらわずとも自社(病院やクリニック、介護施設自身が)でインターネット上に求人を掲載し自力で人材を集めること、求人を求人検索エンジンにも載せて求職者の目に留まるようにする仕組みについて全て無料で行う方法について解説していきます。

昔ながらの紙の求人媒体でも有効な場合はありますが、まずはインターネットを用いデジタルな方法で低コストな採用活動を行えることがありますので、ぜひ検討しましょう。さらにデジタルでしたら結果が数字で見えるため評価もでき、紙媒体などにも応用ができます。

  1. 人材検索エンジンに掲載できる無料採用ページとは
  2. 求職者ジャーニーにおいては求人検索エンジンが重要
  3. エンゲージ(engage)の特徴
    1. エンゲージ(engage)のメリット
      1. サイト作成のカスタマイズ性が高い
      2. 求人内容を細かく具体的に入力できる
      3. エン・ジャパンが運営するエン転職会員にDM(ダイレクトメッセージ)を送ることができる
    2. エンゲージ(engage)のデメリット
    3. エンゲージ(engage)の有料プラン
      1. 求人検索エンジンだけではなく他求人サイト(エン転職など)への掲載
      2. プレミアムAIスカウト(スカウトメール)機能が無制限で使用できる
  4. Airワークの特徴
    1. Airワークのメリット
      1. トップページコンテンツが具体的に準備してありそのまま埋めればクオリティが高くなる
      2. AirレジやAirペイなどで使用するAirIDがあればID連携ができる
      3. 人材検索エンジンindeedとの連携が強そう
      4. 求職者の応募フォームはリクルートへの登録不要
    2. Airワークのデメリット
    3. Airワークの有料プラン
  5. 採用係長の特徴
    1. 採用係長のメリット
      1. トップページに日付入りの「お知らせ」ページを入れることができる
      2. トップページや求人ページに記載する文面を自動生成してくれる
      3. (有料プラン)YouTube動画を埋め込める
      4. 担当者からのフィードバックがある(らしい)
    2. 採用係長のデメリット
    3. 採用係長の有料プラン
  6. 総評

人材検索エンジンに掲載できる無料採用ページとは

通常、WEBサイトを作る際にはWEB制作業者のコストが発生します。さらに、WEBサイト内のコンテンツの追加や修正が発生するとそこでさらに費用が発生します。ですので、採用のためのWEBサイトを新たに作ることには抵抗があるかもしれません。このような悩みを解決してくれるのが「無料採用ページ」です。自社・自院の採用ページを無料で構築し、自院で自由に編集を行え、求人検索エンジンへの掲載や採用管理を行うことができる便利なツールがありますのでこれをご紹介します。

ここで「人材検索エンジン」という聞きなれない言葉が出てきました。人材検索エンジンについては後ほど説明しますが、これが無料または低コストで人材を採用するためのキーポイントになります。

結論から申し上げると人材検索エンジン対応ができ無料採用ページを作成できるツールとして、エンゲージ(engage)、Airワーク、採用係長という3つを私はよく提案もしますし実際に使用もしております。それぞれ特徴がありますので、どれを使うのか、1つだけ使うのか、併用するのかは採用担当者の考え方によるかと思いますので、この3つのツールについて比較や評判を見ていきます。

求職者ジャーニーにおいては求人検索エンジンが重要

重要なことなので求人検索エンジンの話を先にしておきます。後ほど述べるツールのは求人検索エンジンとの親和性が高いため有用なのです。

求職者が求人を探すときにどのようにして応募迄至るかを分析するのが重要です。私はこのフローについて勝手に「求職者ジャーニー」と名付けております。マーケティングにおいて顧客の心理や行動についての道筋をカスタマージャーニーと呼んだり、患者が医療機関を選定・受診するまでの道筋をペイシェントジャーニーと呼んだりするのでこれになぞらえています。

求職者ジャーニーにおいて応募までに次のような経路を進むことが最も多いとされます。

【求職者ジャーニー】

最初のステップではインターネット検索を使用するのですが、多くの求職者は「(地域名)+看護師+求人」のような検索をします。検索結果の上位のほとんどは「求人検索エンジン」サイトというもので、ほとんどの求職者が求人検索エンジンのサイトをクリックして無意識に利用しています。indeedインディードや求人ボックス、Google検索時に上位に表示される求人専用枠がそれにあたります。求人検索エンジンのサイトに自社の求人が入っていれば求職者見てもらえるという算段です。

実際、後ほど紹介する無料ツールで、求人検索エンジンサイトに求人が掲載されるようになるため、これを使わない手はありません。

エンゲージ(engage)の特徴

エンゲージ(engage)は大手人材会社のエン・ジャパンが運営するサービスです。

メールアドレスの登録に続き、登録したメールのリンク先から法人や事業所の情報を登録します。法人や事業所の情報、ロゴや画像、イメージカラーなどを入力していくだけで自動的に採用サイトのトップページが出来上がります。特別な知識が無くてもできるようになっています。最初は最もシンプルな形でサイトが出来上がってきますが、さらにもっと手をかけたい場合は、追加もできます。専用のURL( en-gage.net/****/)も発行されますのでこのURLを自社・自院のHPやSNSに張り付けることもできます。

トップページイメージ

(engage採用ガイドより転載)

トップページが出来たら次は求人の掲載です。サイト管理画面から求人作成画面を開き、求人に必要な職種や勤務地、給与、休日など、細かく分かれている項目に、機械的に入力していけば求人票が自動的に作成されます。最近はスマホからの求人閲覧が80-90%と言われているためスマホでの画面を意識したレビューも見ることができるので、より見た目の質を上げられます。

(engage採用ガイドより転載)

エンゲージ(engage)のメリット

  • サイト作成のカスタマイズ性が高い
  • 求人内容を細かく具体的に入力できる
  • エン・ジャパンが運営するエン転職会員にDM(ダイレクトメッセージ)を送ることができる

サイト作成のカスタマイズ性が高い

トップページを作成する際にできることが他社よりも多いです。イメージカラーの種類、サンプル画像やオリジナル画像の追加、骨組みとなるフレームの追加や変更、フレーム外への新しい追加ページの作成など多くの編集機能が多くあるため、好みのサイトを構築しやすいです。

(engageサポートセンターより転載)

求人内容を細かく具体的に入力できる

情報量がしっかりと入った魅力的な求人に仕上げるためには一定のスキルが必要になりますが、求人作成の指示に従ってきちんと項目を埋めていくことで、情報量がしっかりした求人票に仕上げることができます。これは、人事の専門職ではない医師や医療従事者にとってはありがたい機能です。また、気を付けることやアドバイスも丁寧に入っているので真似をしながら入力もでき安心です。さらに、定番の入力項目(社会保険など)はチェックを入れるだけで求人内に記載される自動入力機能もありますので入力の手間が省けます。

(engage採用ガイドより転載)

エン・ジャパンが運営するエン転職会員にDM(ダイレクトメッセージ)を送ることができる

エン転職会員の中から地域や職種で絞り込み週10通までDM(ダイレクトメッセージ)を送ることができます。東京など首都圏で人材採用しているような企業は良いのですが、医療福祉のように地方で地元の人を募集する場合は特定の市区町村や特定の職種までは絞れないため、候補者をなかかなか絞れ切れないと思います。このへんは改善してほしいところです。

(engage採用ガイドより転載)

エンゲージ(engage)のデメリット

  • 求職者が応募するときにエン・ジャパンに登録する必要がある。
  • 求人票への入力項目が多いので入力が面倒(メリットの裏返しではあります)

エンゲージ(engage)の有料プラン

エンゲージは無料でも使えますが有料プランも存在します。有料プランは無料と比較して次のようなサービスが付くのでメリットを感じる方は使用しても良いかと思います。料金は決まっているのかは分かりませんがヒアリングをしたところ3プランほど提示され、概ね40日~120日の利用で20~40万円強の金額のようです。

  • 求人検索エンジンだけではなく他の求人サイト(エン転職など)への掲載
  • プレミアムAIスカウト(スカウトメール)機能が無制限で使用できる

(engageサポートセンターより転載)

求人検索エンジンだけではなく他求人サイト(エン転職など)への掲載

無料プランでは求人検索エンジンなどに限られていた掲載が、エン転職などの求人サイトにも掲載され露出が大幅に増えます。もし、求人検索エンジンのみでは閲覧数が少ないようでしたら試してみても良いでしょう。

(engageサポートセンターより転載)

プレミアムAIスカウト(スカウトメール)機能が無制限で使用できる

無料プランではDM(ダイレクトメッセージ)が10通/週(下の画像では100通/週になっていますが無料は10通です)使えますが、有料プランでは送信数は無制限になり、さらにAIが自動的に候補者を推薦してくれラクラクになります。

(engageサポートセンターより転載)

Airワークの特徴

Airワーク(エアワーク)は人材最大手のリクルートが運営する採用サイト作成サービスです。よくテレビCMでも見かけますね。

先に挙げたengage同様、メールアドレスの登録の後に法人や事業所の登録を行っていくことで、自動的にトップページが出来ていきます。スマホ画面も意識させてくれます。

(Airワーク採用管理より転載)

Airワークのメリット

  • トップページコンテンツが具体的に準備してありそのまま埋めればクオリティが高くなる
  • AirレジやAirペイなどで使用するAirIDがあればID連携ができる
  • 人材検索エンジンindeedとの連携が強そう
  • 求職者の応募フォームはリクルートへの登録不要

トップページコンテンツが具体的に準備してありそのまま埋めればクオリティが高くなる

仕事紹介やインタビュー、福利厚生、FAQなどは元から項目が存在しています。これらは無くても問題は無いが、記入があることで求職者にとって応募のきっかけになるコンテンツとなります。項目自体が存在しないと気づかないですが、項目があることで、これらをきちんと埋めればかなりしっかりとしたトップページになります。

(採用係長より転載)

AirレジやAirペイなどで使用するAirIDがあればID連携ができる

すでにAirIDを持っていたり、AirIDで使えるサービスを導入予定の方はID連携ができます。

人材検索エンジンindeedとの連携が強そう

indeedはリクルート社が買収をしているためリクルートとの親和性は高いと思われます。ただ、実際にAirワークに掲載することでindeedへの掲載がスムーズであったり表示が増えたりといったことは確認されていませんので「~連携が強そう」とう表現にしてあります。ただ、今後Airワークとindeedの間に何らかの連携が起こりうる可能性は考えられます。indeedは求人検索エンジンとしては圧倒的に強いため目が離せません。

求職者の応募フォームはリクルートへの登録不要

engageでは求職者が応募時にエン・ジャパンに登録する必要がありましたが、このような登録がひつようありません。ですので、Airワークであれば登録という心理的ハードルが1つ減るので求職者の応募には好影響です。

Airワークのデメリット

  • 求人票入力ページがシンプルなため最低限の入力では魅力的な求人ページにならない

Airワークの求人入力ページは自由度が高くシンプルになっており、「とりあえず求人を出したい」という方にはスピーディーに入力ができるのでありがたいです。ただ、自由度が高い分きちんと情報を入れ込まないと、求職者には魅力的に見えないので、求人票を作成する能力が必要になります。

Airワークの有料プラン

Airワークの有料プランは他2社に比べて具体的な内容があまり書かれていません。管理画面の下の方に有料オプションのバナーがある程度であまり力を入れていないように見受けられます。

有料オプションのバナーをクリックすると問い合わせ画面になりますが、問い合わせ先はクルート社運営の人材インフォになっています。リクルートの代理店からタウンワークやindeeedなどの求人広告の案内がされることになります。料金は媒体や広告手法で大きく変わってくるため、適宜見積となるでしょう。

採用係長の特徴

採用係長は株式会社ネットオンが運営する採用サイトです。株式会社ネットオンは採用マーケティングを行っている会社です。

採用係長のメリット

  • トップページに日付入りの「お知らせ」ページを入れることができる
  • トップページや求人ページに記載する文面を自動生成してくれる
  • (有料プラン)YouTube動画を埋め込める
  • 担当者からのフィードバックがある(らしい)

トップページに日付入りの「お知らせ」ページを入れることができる

他2社ではない日付入りのお知らせ機能があります。

お知らせやNEWSを定期的に更新することで良い印象を与えることができます。

トップページや求人ページに記載する文面を自動生成してくれる

採用ページに入れる文面を地域・業種、理念・ビジョン、社風・カルチャーで10個ほどの選択式質問に回答するだけで数百文字の文章を自動生成してくれる機能があります。トップの会社紹介ページにも求人ページ内のPRで使用できます。とりあえず文面を作らなければならないときにはかなり楽です。

(採用係長より転載)

(有料プラン)YouTube動画を埋め込める

(採用係長より転載)

担当者からのフィードバックがある(らしい)

掲載後何日か経過したときに担当者?営業?からお困りごとなどのフィードバックの連絡があるようです。全てのユーザーが対象かは分かりませんが、求人票に入れると検索でヒットしやすい有効なキーワードなんかを教えてもらえるようで、このへんのアドバイスはありがたいです。

採用係長のデメリット

  • 無料プランでは求人票が3つしか掲載できない

小さなクリニックや介護施設であれば問題ありませんが、求人票が3つでは不足することが多いと考えられます。看護師(常勤、非常勤)だけで2つですから、ほとんどの施設で3つに絞る必要が出てくるかと思います。

  • 応募者情報を1件しか閲覧できない

応募者情報が1件しか閲覧できないので採用係長一本で採用サイトとするのは無料プランでは難しいです。

採用係長の有料プラン

採用係長には5つのプランがあります。無料プランはトライアルです。有料プランにはライト、ベーシック、プロ、エンタープライズがあります。このプランの違いは主に採用管理の機能の違いによるものです。

(採用係長より転載)

さらにオプションとして次のような有料オプションがあります。

(採用係長より転載)

求人検索エンジンへの有料広告機能もオプションで付いています。

(採用係長より転載)

総評

各社特色があるのでどれが良いかは決定しにくいですが。下記項目別で概ね次のような順位付けになるかと思います。ただし無料での利用の場合です。

  • 求人票の情報の充実させやすさ

engage>採用係長≧Airワーク

engageは求人票の項目が充実しておりできるだけ多くの項目を埋めることで具体的な情報がリッチな求人票に仕上がります。採用係長は自動入力機能で文章生成ができるのは〇。

  • トップページの充実させやすさ

engage≧Airワーク>採用係長

engageはカスタマイズ性が高く、少し手間はかかりますが自由に作りこむことが可能です。カスタマイズが面倒な方はAirワークであれば指定の項目が充実しているのでそのまま埋めれば充実したものができます。

  • 求職者の応募しやすさ

採用係長=Airワーク>engage

採用係長、Airワークは概ね、名前、生年月日、性別、電話番号、メールアドレスのみでエントリーができます。engageはエン・ジャパンへの登録がエントリーに必須なので、応募のハードルが上がります。

  • その他

フィルタリング性の低さや10通/週という制限はあるもののDM(ダイレクトメッセージ)に魅力を感じるならengageでしょう。

少額の有料課金を前提で使用できるのであれば採用係長であれば数万円から課金ができます。

とりあえず1つ作るというのであれば大きな特徴はありませんがAirワークというところでしょうか。

採用ページが複数になってしまい管理面や作成の手間がかかってよいのであれば2つないし3つを併用するのもアリでしょう。

無料枠内で使用するとどうしても制限がありますが、無いよりは絶対に良いのでまずは作成をしてみるのが良いでしょう。

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