【書評】『クリニック経営者のためのゼロから始めるSEO集患術: Web流入数No.1達成のノウハウを完全公開』習田祐輝 (著), Dr.ひろひろ (編集)

【書評】『クリニック経営者のためのゼロから始めるSEO集患術: Web流入数No.1達成のノウハウを完全公開』習田祐輝 (著), Dr.ひろひろ (編集) マーケティング/集客
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著者情報

■習田祐輝

株式会社ASOGI代表取締役です。株式会社ASOGIは主にクリニック向けのWEBマーケティングを行っている会社です。

株式会社ASOGI |

■Dr.ひろひろ

株式会社Medrock代表。整形外科医で今はビジネスとして医療AIに関する事業を展開しています。

MedrockSEOという医療機関向けのSEO対策のサービスを提供しています。MedrockSEOは、生成AIを用いてSEO的に強い記事を作成するツールのようです。

株式会社Medrock|医師によるAI集患・クリニックDX
クリニック向けAI集患はメドロック。医師兼AIエンジニアがクリニックのDX・AI集患をご提案。診療時間の確保、スタッフの負担軽減、新規患者獲得をサポート。SEO、MEO、EV広告、LINE構築など

概要

医療機関のWEBサイトのSEO対策に特化した書籍です。

SEOとは検索エンジン最適化を意味します。

今は患者さんがクリニックを探すときはインターネットで検索することが多くなっていますが、その際に患者さんの多くが使っているのがGoogleやYahooなどの「検索エンジン」です。そしてSEOとは「検索エンジン最適化」のことです。

検索エンジンの検索結果として表示されるかどうか、さらに表示される順位が集患には重要となっています。

当然、表示されないと患者さんは来てくれないですし、上位に表示されるほど患者さんは来やすくなります。

この「表示されるか」「より順位に表示されるようにするか」というのがSEO対策になります。

本書では患者がどのようにしてクリニックを探しているかという視点から、集患にとってのSEOの重要性や具体的な実施方法について体系的にまとめています

患者の導線やマーケティングの考え方については下記記事の本が大いに役立ちます。

【書評】『“集患”プロフェッショナル 2016年改訂版~腕の良い医師が開業してもなぜ成功しないのか~』 柴田雄一

これだけクリニックの集患対策としてSEOに特化した本はあまりなく、気になっている方は読んでみることで全体像を体系的に理解できるようになるでしょう。

一方で少し専門的な内容も多くなっているため、自院では難しいと思った方は業者を頼れば良いと思います。業者を選ぶ際にどのようなことに注意すべきかも記してありますし、その視点も養われるのが本書です。

当ブログ著者もWEBマーケティング支援を事業として提供していますが、私から見ても必要最低限のことが漏れなく効率よくまとまっている印象を受け、大いに勉強になりました。

特にWEBマーケティングの概念は理解しにくいことも多いのですが、この分かりにくい概念をうまく分類しさらに具体例があることで理解の助けとなっています。

WEBマーケティングやSEO対策の初心者から少しやっている中級者でも十分役に立つ本だと思います。

情報として価値が高いことがSEOでは重要

先に記したようにSEOで重要なことは、患者さんがクリニックを検索する時に自院が「表示されるか」「より上位に表示されるか」です。

そして「表示されるか」「より上位に表示されるか」は情報としてその価値があるかどうかで決まります

例えば、花粉症の患者さんがクリニックを探すときには、花粉症に関する情報が入っていないと患者さんにとっては価値がありません。よって、花粉症に関する情報を入れたページを作っておくことが重要になります。

このように情報の入ったページをコンテンツというのですが、最適なコンテンツを増やしていく事で患者さんは自院にたどり着きやすくなり結果として集患に繋がります。

コンテンツは広告とは異なり集患をずっと存在し続ける資産となるため大いに有効な手段となります。

症状検索

今の時代は駅看板をきっかけにするよりも、スマートフォンのWEB検索からの症状検索というのが増えています。

症状検索とは「症状」「症状+治療法」などで検索をすることです。

まさにこの「症状」や「症状+治療法」に関する記載のあるWEBサイトの存在が重要なカギを握っています。

もし自院のホームページに「症状」や「症状+治療法」に関するページがあれば、WEB検索を通じて患者さんは自院のホームページにやってきやすくなります。

しかし、他院にも同じようなページが合ったらどうでしょうか?このようなケースでは検索結果でより上位にあるページに来る可能性が高くなります。

ですので、重要なことは二つです。WEB検索で「ページを表示させる」「より高順位に表示させる」ためにより患者さんの身になって症状に沿った価値のある情報を提供するということです。

データによる改善が出来るWEBマーケティング

オフライン広告(看板など)では効果があるのかどうかの評価が難しいのですが、WEBであればデータとして数値が得られ評価が可能になります。よって、改善活動が行いやすくなるのです。

当院のホームページの花粉症のページには、「花粉症+舌下療法」という検索語句で何人くらいの方が訪問し、そこから何人くらいが予約に至ったのかという具合です。

これらをデータとして捉えるためのツールとして本書では、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなど定番で使う価値の高いものが例として挙げられています。

ローカル検索・MEO

Googleなどの検索エンジンでは患者さんが使用するGPSの情報も合わせて検索エンジンの結果を最適なものに変更しています。

これらを考慮に入れて重要になってくるのは、MEO=マップ最適化という手法です。

検索エンジンで「地名+クリニック」などと入れると、その地域のマップが表示されます。

このマップは多くの場合検索結果よりも上位に表示されるため、上位に表示される=よく見てもらえるということになります。

そのため、マップに表示させることも戦略として重要なことです。

さらに、マップでの表示の中にも順位がありますので、マップでも上位に表示される=よく見てもらえるということになります。

本書ではMEOで重要となるツール、Googleビジネスプロフィールの運用についても記されています。

まとめと感想

クリニックの運営を行っているとまずは案内看板的にホームページを作れば良いと思っている方が多いのですが、今やホームページとはただの案内看板ではなく情報発信の場として患者を集め、さらには自院のブランディングツールとして重要な位置づけとなっています

1人が1台のスマートフォンを持つ超情報化社会においては、スマートフォンからはじまるクリニックの検索が集患のキーポイントになっています。よって必然的にSEOの重要性は高くなります。

一方でホームページの制作会社などを探すとほとんどの会社では「SEO対応」を謳っています。

ここには気を付けてほしいと思っています。どの程度まで対応しているかは会社次第ですので、本書に書いてある内容で聞いてみることをお勧めします。

また、SEO対策として最も重要になってくるのは結局はコンテンツです。自院で情報として価値のあるコンテンツを追加し、内容を見直していく事が最も大事なことです。

ですので本ブログ著者は「ページの作成」がある程度自院でできるWEBサイト制作会社の利用を勧めています。

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